箏曲家の米川敏子が12月3日に久々のリサイタル

2024.11.23

邦楽

米川 敏子

   筝曲家の米川敏子が12月3日午後6時半から、東京・紀尾井小ホールで「米川敏子リサイタル」を開く。本人が「五年は開いていない」と語るほど久々のリサイタルだが、サブタイトルに「伝統を伝え、伝統を作る」とあるように筝曲の現状と将来を見据えた強い情熱が込められている。

   披露するのは「ひらめいた四曲」で、演奏順に彼女自らが作曲した「月彩(つきあや)と、箏・ヴィオラのための「風彩(かぜあや)」に、古典の「砧」と京風手事物の「笹の露」。前半二曲は2002年と2005年の作品で、後半の「砧」は彼女の祖父米川琴翁の手附で研箏会だけに伝わるものだという。

   米川は「祖父、母は代々古典を守りながら創作にも打ち込んできた。創作の優れた作品はいずれ古典になる。私も古典と創作を分けないで進んで来た。伝統芸能の歩みを止めてはいけない。これからも勉強を続けていくつもりで今回のリサイタルに臨んでいます」と話している。

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著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。