十一代目岩井半四郎の明治座公演大盛況

2024.11.03

日本舞踊

岩井 半四郎

   正派岩井流宗家の十一代目岩井半四郎が10月27日、東京・明治座で舞踊会「岩井会」を開いた。十代目岩井半四郎の十三回忌追善と岩井友見芸能生活五十五周年記念を兼ねた舞踊会だったが、遠方から駆け付けたファンも多く、満員の盛況だった。

   明治座は、岩井半四郎(女優名・岩井友見)が、「婦系図」の妙子役で初舞台を踏んだ縁の深い劇場。今回の舞踊会を同劇場で開くことは以前から決めていたという。

   舞踊会では岩井半四郎が、「初舞台を踏んだ明治座で舞踊会を開催できたことは身の打ち震える喜び。さらなる精進をしたい」と力強く口上を述べた。その後、常磐津「廓八景」、大和楽「中将姫誓願桜」、大和楽「江戸祭」と三曲を踊り、宗家としての貫禄を見せつけた。終わりは出演者全員との手締めで締めくくった。

   公演の合間に取材に応じた岩井半四郎は「演目は記念の会で踊りたかったものを選びました。『廓八景』は特に詞が好きで選びました。今後、舞踊家としては歌舞伎に近い作品をやって行けたらと思います」と意気込みを語った。

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著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。