光った西川真乃女の「喜三の庭」

2024.10.07

日本舞踊

西川 真乃女

   東京新聞主催の「推薦名流舞踊大会」が、九月十九日、東京・浅草公会堂で開かれ、十四番十七人が自慢の腕前を披露した。中でも光っていたのが、名古屋市在住の舞踊家西川真乃女だ。

   中部圏ではつとに舞踊巧者として知られる存在だが、東京での出演はあまり多くなく、東京新聞推薦舞踊大会の出演もこれが初めてだった。披露したのは長唄「喜三の庭」。秋の風景を三つに分けて綴った作品で、西川鯉三郎の振付で知られる。真乃女はこの振付に魅せられ、今回演目に選んだが、踊るのはなんとこれが二回目だったという。素踊りでのしっかりした踊りと存在感で観客の拍手も一段と大きかった。

   真乃女は「自分としては出来はいまいちで、もっと上手に踊りたかった」と謙虚しきり。来春一月三日の東海テレビ「西川流初舞」では地唄舞を披露するという。多才である。

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著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。