5月9日に国立能楽堂で寿柳貴彦の会

2024.04.07

日本舞踊

寿柳貴彦家元

   日本舞踊寿柳流の寿柳貴彦家元が5月9日午後6時半から東京・国立能楽堂で、リサイタル「寿柳貴彦の会」を開く。2018年に同流を創流して以来、個人としては初めての舞踊会となるだけに一段と気合が入る。

   今回は会場が能楽堂と言うこともあって能に題材を取った二作品を取り上げた。いずれも素踊りで披露する。その作品とは長唄「松の翁」と同じく長唄「静と知盛」。「松の翁」は、いかにも日本舞踊らしき作品として選び、自らが振付をした。「静と知盛」は男女を踊り分けする面白さで選択したという。

   演奏は長唄が杵屋巳三郎、杵屋五吉郎連中とお囃子が堅田新十郎連中だ。

   寿柳貴彦は今回の舞踊会について「自分がどうだこうだというより、皆さんに少しでも日本の伝統芸能の素晴らしさを知ってもらいたい。少しでも世の中が平和になったら良いなという思いで踊らせて頂きたいと考えています。日本人らしい舞踊が踊れたら」と語った。

著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。