10月29日に清元一太夫が邦楽明日への扉出演

2024.09.07

邦楽

清元 一太夫

   清元一太夫が10月29日午後7時から、東京・紀尾井小ホールで「邦楽明日への扉 清元一太夫」へ出演する。邦楽をより身近にと同ホールが企画した主催公演だ。清元のホープ的な存在の一太夫だが、これまでリサイタルの経験はないだけに一段と気合が入る。

   唄うのは「子守」、「権八(上)」、「吉原雀」の三曲。「子守」は一太夫が二歳八か月で初舞台を踏んだ時に唄った曲。一太夫の長男も五歳の時にこれを唄った思い入れいっぱいの曲だ。「権八」は台詞入り。「吉原雀」は普段は三丁四枚で演奏するものを四丁四枚で披露する。作品の中にあまり長時間の作品がないのは「もうちょっと聞いてみたいという余韻を残すため」と一太夫は説明する。

   高く澄んだ声で行きな世界を作り出す清元は江戸浄瑠璃の華でもあったが、今は邦楽全般の例に漏れず厳しい状態にある。それだけに一太夫は「まずは清元という名前を知ってもらいたい。そうしてこういう世界があることを認識してもらえれば」と闘志を燃やしている。ちなみにチケットは完売になったという。

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著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。