コロナ禍をものともせず

2020.07.06

日本舞踊/邦楽

大河寛十郎

   依然、終息の気配が見えないコロナ禍だが、日本舞踊家や演奏家は、少しでも活動の幅を広げようと、果敢に行動している。今回は彼らの奮闘ぶりを追ってみた。

   新舞踊界のレジェンド、大河流の大河寛十郎は、10月18日に東京・浅草公会堂で、「第十八回大河会」を開く。当初、5月23日に予定していた舞踊会だが、9月25日に再延期し、最終的に、この日に落ち着いた。

   万難を排して舞踊会を開くには大きな理由がある。今年が大河流継承35周年記念、大河寛家元継承15周年、宗家寛十郎傘寿・師籍60周年という節目の年でもあるからだ。

   同流の舞踊会の中でも、大河会は最も大きなイベントで、名取以上が古典に挑むのが形だ。しかし、今回は「私も出たい」という弟子のリクエストもあって、新舞踊をも組み入た。

   現在、出演者と演目を調整中だが、古典15番、新舞踊25番くらいに落ち着きそうだという。

   寛十郎宗家は「口上も予定していますが、私も出たいという皆さんが多くて、どうしたら三密を防ぐことが出来るか、頭を悩ましています」と、嬉しい悲鳴を上げる。

   もちろん、開催に当たっては、コロナ感染を防ぐための考えられる限りの処置を取るという。

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2018.10.06
藤井泰和が11月4日に地歌演奏会
2018.10.06
常磐津東蔵が10月23日から中国公演
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新内の岡本宮之助が10月13日にリサイタル
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創作舞踊瑞穂流二代目家元決まる。10月7日に襲名披露
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9月15日に東京新聞推薦名流舞踊大会
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2018.08.25
邦楽の祭典in東京
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2018.08.06
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若泉流が横浜で扇供養
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中島一子が7月15日に還暦記念三絃リサイタル
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本條秀太郎が7月21日に紀尾井小ホールで俚奏楽公演
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演奏家と舞踊家がドイツで公演
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5月12日に宮田哲男長唄鑑賞会
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5月20日西﨑流西眞会「古典舞踊研究会」開催
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5月26日出雲蓉の会
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2018.04.08
女性を中心にした長唄の会「吉住会」が4月15日によみうりホールで
2018.04.08
明日をになう新進の舞踊・邦楽鑑賞会にホテルウーマンの舞踊家4月21日
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2018.04.08
清元志寿子太夫・一太夫親子が4月24日に演奏会
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4月28日に花ノ本海改め花ノ本寿襲名披露舞踊会、国立大劇場
2018.03.03
高橋翠秋が情熱を傾けたCDが芸術祭優秀賞受賞で喜び語る
2018.03.03
舞踊家花柳小喜代が3月11日に鎌倉で一門会
2018.03.03
筝曲家深海さとみが3月18日に芸大退任記念演奏会
2018.03.03
尺八の二代目山本邦山が3月4日に徳島市で襲名披露演奏会
2018.03.03
西川扇藏が4月22日に国立大劇場で西川会
2018.02.06
日本舞踊協会主催「各流派合同新春舞踊大会」最優秀賞に若見匠祐助
2018.02.06
2月10日に「女流名家舞踊大会」仙田容子ら出演
2018.02.06
長唄協会主催「春季定期演奏会」が2月21日開催吉住小三代ら出演
2018.02.06
3月19日に名題下の歌舞伎俳優が集結して舞踊会「ひとつなぎの会」
2018.01.06
花ノ本海が4月28日に寿を襲名し、宗家に
2018.01.06
東京新聞が5月20日に八丈島で新舞踊の祭典「名流祭」を開催
2018.01.06
1月14日「三曲の会」(国立劇場)に砂崎知子出演
2018.01.06
人気の「琵琶樂名流大会」が1月13日に東京証券会館ホールで
2018.01.06
尺八と私(尺八演奏家舛田路山)
2017.12.01
稀曲の伝承をテーマに福田栄香の会12月4日
2017.12.01
12月7日の三曲奨励会に尺八の新鋭
2017.12.01
12月10日に今藤政太郎作品演奏会
2017.12.01
常磐津八重太夫が12月15日に糸あやつり人形と江戸浄瑠璃
2017.11.15
ほんの紹介
2017.11.15
八丈太鼓と私(日本舞踊家花柳歌七郎)
2017.11.15
笛の福原徹が11月30日にリサイタルで「ハムレット」
2017.11.15
高橋翠秋が11月21日に「胡弓の栞」
2017.11.15
富士松鶴千代が11月17日に新内公演
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花柳ハ輔が11月25日に3年ぶりのリサイタル
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長唄の宮田哲男が11月28日に師籍60周年の一門会
2017.11.03
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地歌の藤井泰和が11月4日にリサイタル
2017.10.10
萩岡未貴が10月14日にリサイタル
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2017.10.10
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2017.10.10
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2017.10.10
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2017.09.15
城南ブロック親睦ゆかた会大盛況
2017.09.15
吉住小三代10月に「絲みち」上梓
2017.09.15
9月27日に唯是震一三回忌追善演奏会
2017.09.15
東京新聞「推薦名流舞踊大会」9月23日開催
2017.09.15
杵屋彌十郎9月18日に師籍六十周年記念演奏会
2017.09.15
吾妻寛穂・寛彌母娘がモンゴル大統領から勲章

著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。