若泉流が横浜で扇供養

2018.07.06

日本舞踊

若泉徳栄家元若泉徳栄家元

   新邦楽舞踊の若泉流(若泉徳栄家元)が、このほど横浜市内の寺院で扇供養を行い、芸道精進を誓った。扇供養はかつては古典、新舞踊を含めて多くの流派が実施していたが、最近では行われることも稀になっている。しかし、同流では創流と同時に始め、これまで欠かさず行っている稀有な存在だ。

   扇供養では、僧侶の読経とともに徳栄家元と一門が献花を行った後、家元が参列した40人の門弟の前で「扇供養は物故者と門弟の幸せ、流派の隆盛を願い始めた。芸術と地に足の着いた職業は残ると言われている。私たちは世の中のため、踊を通して和を作ることを心掛けましょう」とあいさつ。次いで境内の扇塚の前でこれまで稽古や公演で使用した扇のお焚き上げをした。

   その後、寺内の講堂で、参列者が自慢の踊りを披露して行事を終えた。

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著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。