3月19日に名題下の歌舞伎俳優が集結して舞踊会「ひとつなぎの会」

2018.02.06

日本舞踊

市川裕喜市川裕喜

   歌舞伎の名題下の俳優ばかりが出演する舞踊会「ひとつなぎの会」が3月19日の昼の部(午前11時)と夜の部(午後4時)の2回、東京・荒川区のムーブ町屋ムーブホールで開かれる。名題下の歌舞伎俳優が勉強のための舞踊会を開くのは最近では珍しい。

   出演するのは市川澤路の長唄「松の緑」から板東八大・市川笑羽の清元・長唄「喜撰」までの全13番(出演者は16人)。舞踊会は4代目市川猿之助の「踊りの勉強でもしたら」という発案でスタートした。俳優たちが仲間たちに呼びかけて、会場探しからプログラム作りまで自分たちの手で行った。出演者の持ち出しとチケット代で費用を賄う計画だ。パンフレットの題字は猿之助の手によるものだ。

   出演者でひときわ目を引くのは常磐津「佃船頭」を踊る市川裕喜に。大阪出身で、JAC(ジャパン・アクション・クラブ)養成所を経て市川猿弥に弟子入りしたという変わり種。19歳で隈取りオーデション「猿之助のすべて」に合格したのきっかけに、アクションを買われて3代目市川猿之助の「ヤマトタケル」などにも出演したが、長年の疲労蓄積で平成7年に頸椎を手術、次いで膝、平成23年に再度の頸椎の手術を受け、満身創痍の体になった。いまでも寒いときには体がひときわ痛むという。それでも歌舞伎の魅力には勝てない。

   今回の「佃船頭」は踊りの指導を受けている花柳歌七郎と相談して決めた。音楽は生ではなくテープで素踊りだがやるき満々。「出るかどうか悩みましたが、出演の機会を与えて頂いたことを無駄にしたくなかった。演目は歌舞伎俳優としての技能を生かせると思い選びました」と話している。

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著者情報 / Author info

真壁聖一 Makabe Seiichi

1946年 宮城県仙台市生まれ。東北福祉大学卒業。中日新聞東京本社(東京新聞)で、一般芸能、伝統芸能を担当する。2017年3月退社後、フリージャーナリストへ。舞踊批評家協会員。